レノボ株まで売却、崖っぷちのNEC

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NECは前期の12年3月期に、1100億円の最終赤字を計上しており、1万人規模の人員削減など構造改革を急いでいる。そのうえ、業績が低迷している持ち分法適用会社、ルネサスエレクトロニクスに保証金として175億円を資金援助することが決まっている。こうした財務の悪化を補填するため、NECは資産売却などを模索していた。NECは液晶ディスプレーに関する特許の一部を台湾の鴻海精密工業に売却する交渉にも入っている。

レノボNECホールディングスの11年度国内パソコンシェアは、MM総研によると、前期0.7ポイント増の26.0%と堅調に推移しており、NEC、レノボ両社とも「株式売却後も提携関係は変わらない」としている。

ただ、提携当初から、契約には16年にNECの同意があれば、レノボが合弁会社の全株を取得できるという踏みこんだ条項まで含まれている。2社のパソコン事業の提携がどうなるか、今後の焦点となりそうだ。

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(島田知穂 撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)

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