新日本監査法人、課徴金と新規契約停止処分へ 来週に金融庁が処分を発表
[東京 18日 ロイター] - 金融庁は、東芝<6502.T>の監査を担当してきた新日本監査法人に対し、課徴金納付命令と新規契約に関する業務の停止命令を同時に課す方針であることがわかった。課徴金額や業務停止の期間を詰めたうえで、来週に金融庁が処分を発表する。監査法人への課徴金命令は、2008年の制度導入以降、初めてとなる。
関係者が明らかにした。新日本監査法人に対しては、金融庁が同庁傘下の公認会計士・監査審査会と調査を進めてきた。金融庁は、同監査法人による東芝の監査に焦点を当てて調査してきたが、長期にわたって不適切な監査証明を出したことに加え、今回の不正会計問題の社会的な影響力の大きさを重くみているもようだ。
同法人は、2011年に発覚したオリンパス<7733.T>事件で業務改善命令を受けており、より重い処分を課す判断材料になったとみられている。東芝の監査に関わった業務執行社員の一部も、業務停止処分を受けるもようだ。業務停止処分が出ると、停止期間中は公認会計士を名乗っての業務が一切できなくなる。
金融庁、新日本監査法人ともに、コメントは差し控えるとした。
監査審査会は15日、金融庁に行政処分を課すよう勧告。東芝の監査に限らず、監査業務体制全般を検査した結果、審査会などが過去に繰り返し指摘してきた監査手続きの問題点が組織全体で改善するには至っておらず、業務運営が著しく不当だと指摘した。
新日本監査法人は日本最大手の監査法人。所属公認会計士は3500人超、監査を受ける会社は4000社を上回る。
*内容を追加します。
(和田崇彦)
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