法廷会計学VS粉飾決算 細野祐二著

法廷会計学VS粉飾決算 細野祐二著

粉飾決算は、法律上は有価証券報告書虚偽記載罪として刑事罰を受ける組織犯罪だ。しかし、財務諸表の中身は適正性、重要性にかなえばある程度選択の余地がある。日興コーディアルグループ、NOVA、ライブドアなどでの摘発でも、その複雑な事情が浮き彫りになっている。

著者は自身が粉飾共犯容疑で最高裁に上告中の公認会計士。その起訴を契機に粉飾決算の“研究”を始め、その成果を会員制リポートで公表し、本書はそこで取り上げた事例を時系列で再編集したもの。中でも、日興コーディアルグループについての「疑惑の特別目的会社」は同グループ、さらには中央青山監査法人が激震に見舞われるきっかけになった。

日航、NOVA、ライブドアを含むその公表資料による分析は詳細を極め、「読み取り力」に鬼気迫るものがある。英米でいうフォレンジック(法廷会計学)と呼ばれる専門知識の必要性が強く訴えられている。

日経BP社 2310円

Amazonで見る
楽天で見る

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
  • 財新
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT