アコーディアの支援する太平洋クラブが民事再生計画案提出。が、反対する会員らと“委任状争奪戦”の様相も
このことに不満を持つ会員らが「太平洋クラブ会員の権利を守る会」「太平洋クラブ被害者の会」を相次ぎ結成。会社側による再生計画案を阻止するため、会員から委任状を集めるなどの動きが盛り上がっている。いわば、アコーディアは株主総会に続いて、支援先の企業がらみで、もう一つの“委任状争奪戦”に直面しているわけだが、太平洋クラブの再生計画案が賛同を得られるかどうかが判明するのは8月末~9月上旬頃となりそうだ。
なお、太平洋クラブの収益規模は、東日本大震災前の通常期ベースで、売上高120億円、営業利益15億円程度。売り上げのうち会員権販売収入が20億円程度を占め、それを除くと営業利益は5億円前後の規模と見られる。太平洋クラブの再生計画案が承認された場合、太平洋クラブは100%増減資を行い、アコーディアの100%子会社となる。
アコーディアの鎌田隆介社長は、「太平洋クラブの17コースに、アコーディアのハイエンドなコースを組み入れて30コースとし、“太平洋ブランド”のまま共通会員制にすれば、太平洋クラブの会員のメリットも高まるし、新たに会員権募集もできる」と、買収後の戦略を説明してきた。とはいえ、そうした体制が構築でき、太平洋クラブがアコーディアの連結業績に貢献するまでには、早くとも3年程度はかかりそうだ。
(大滝 俊一 =東洋経済オンライン)
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