いすゞと日野、アジア苦戦でも好業績の理由 乗用車とは異なる、商用車の収益構造とは
一方、苦戦しているのはタイやインドネシアなどの東南アジア市場だ。インドネシアにおける上期の販売台数は、いすゞが前年同期比3割強の減少、日野も同2割強の減少と大きく落とした。この結果を踏まえ、海外の通期販売計画に関しても、いすゞは当初計画から1.8万台減の43.2万台、日野は1.2万台減の11万台へ下方修正した。
タイでは2016年1月から始まる物品税制の改正が、商用車市場を復調させると一部で期待されている。改正内容は、二酸化炭素排出量が1キロメートルあたり200グラム未満という基準をクリアしなければ物品税負担が重くなるというもので、節税のためには燃費のよいトラックへ買い替えの必要が出てくる。それでも市場の購買力は戻っておらず、販売が劇的に回復することはなさそうだ。
タイを拠点に100カ国へ輸出
とはいえ、輸出拠点としてタイが果たしている役割は大きい。いすゞは環境規制に対応した新型ピックアップをタイで今秋に投入。タイ国内で伸び悩んだとしても輸出で補うもくろみだ。2016年春以降に中東や欧州を含め100カ国に展開する。
対する日野は、普通トラック(積載量4トン以上の大・中型の商用車)で42年連続首位を独走しているが、今後は小型トラックに力を入れる。現在でこそ、日野の新車販売のうち4割を占めるようになっているが、小型トラックを本格的に手掛けだしてからまだ15年ほどと歴史は浅い。それだけに伸びしろは大きいと考えられ、市橋社長は「世界的な都市化やeコマースの増加で、小口配送向け小型トラックが伸びる」と見る。
特に期待しているのが北米の小型トラック市場だ。現地メーカーが強い大型のトラックではなく、比較的小さめの中・小型のトラックには日系商用車が攻め入るすきがある。
国内市場が順調なうちに北米市場をいかに攻略できるかが、今後、商用車メーカーが成長するうえでの鍵になってきそうだ。
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