日本のようなエネルギーの純輸入国にとって当たり前だが、エネルギーの供給価格は所与のものであり、外生変数である。自らの経済運営でエネルギーの輸入価格を引き下げることなどできない。
こうした中で利上げにより自国通貨高に誘導できれば、エネルギー価格の輸入価格の上昇で膨らんだコストを、ある程度は抑制することが可能だ。
利上げに慎重な日銀と高市政権が試される
しかし、日銀は利上げに慎重である。さらに、高市早苗首相は利上げに難色を示しているようだ。ロシア発のエネルギーショックの際でさえ利上げに慎重だった日本のことである。イラン発のエネルギーショックが本格化しても、なお利上げに慎重を期するのではないだろうか。そうなると、当然ながら、円安は一気に加速するだろう。
したがって、日本がエネルギー高と円安のダブルパンチを受ける可能性が強く意識される。そうなればインフレがさらに加速し、国民の生活は苦しさを増す。減税で国内のエネルギー価格を引き下げることも、為替介入で円高に引き戻すことにも限界がある。機動的な利上げという選択を取らないなら、このシナリオが顕在化してしまう。
ところで、一時は6万円を目指すかと考えられた日経平均株価も、イラン情勢の緊迫化を受けて大幅に下落している。今後のイラン情勢の展開次第では、5万円の大台を割り込む展開も意識されるところだ。
一方、投資家のリスクセンチメントが回復すれば、高インフレを受けて株価は再び吹き上がるだろう。それこそ、資産を持つ人と持たない人との間で格差が拡大する。






















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