日本への旅行熱が止まらない、タイ人の本音 中国人とはちょっと違う「好き」の理由
「急激な右肩上がりを続けているので、さすがに穏やかな伸びになるだろう……と思っていましたが、もうしばらくは続くのかもしれません。今回の盛況ぶりを見て驚きました。既に日本に行った事があるリピーターが増えている一方で、これから初めて行く人もまだまだ多い。一部の層だけではなく、かなり裾野が広がってきているという印象を受けます」
そう話すのは、イベントを主催する日本政府観光局の天野泉さん。観光ビザが必要だった時には、ビザを得るために旅行会社のパッケージツアーを利用していた人も多かったが、今はツアーに参加しなくても、思い立ったらすぐに日本へ飛ぶ事も容易になった。
その結果、個人旅行(F.I.T/Free Individual Traveler)で気軽に日本へ行く人が増え、年1回は必ず日本に鮨を食べに行くという人がいるくらい、リピーターが続出している。
日本への旅行が5回以上の強者も続々
日本の旅行情報を得ようと今回のイベントに足を運んでいたタイ人たちは、大学生から高齢者まで幅広かったが、私が会場で声を掛けた人のほとんどは『既に日本へ行った事がある』と答えたリピーター観光客。彼らは、もう次の旅行先やベストシーズンを調べに来ていた。
来月12月に旅行を計画しているという30代の女性は、次回の旅行が4回目。この日は、福岡と沖縄の情報を集めることが目的だという。
「最初の旅行で行ったのは、東京、大阪、京都、奈良です。2回目と3回目は、どちらも東京だけ。今回は、60代の両親を連れて行くので、寒くないところがいいなと思って、九州が候補になっています。沖縄でダイビングするなら、どこがオススメですか?石垣島?離島に行っても、英語は通じるかしら?」
取材目的で話し掛けると、反対に色々なことを質問されるのだが、その内容はかなり細かい。そして、ここまでバラエティに飛んだ都市名が出るのかと驚くほど、北海道から沖縄まで、様々な観光地の名前が出てくる。
40代の奥様グループ3人組は、それぞれが家族旅行で日本を訪れることを計画中。いずれも、5回以上は日本を訪れているという。
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