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合理的配慮をめぐるモヤモヤ...「本当に無理?」「あの子だけずるい」「現場が持たない」を乗り越える学級経営の視点とは?《新年度前がチャンス》

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  • 武田 緑 学校DE&I(多様性・公正・包摂)コンサルタント/Demo代表
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ラベルを貼って分けなくても「あらかじめ多様な方法が認められている」「困ったときは誰でも異なる選択ができる」というのが基礎環境になれば、全員にとって可能性が広がり、苦しさが減ることになります。

その結果、クラス全体のウェルビーイングが底上げされ、合理的配慮をめぐる対立や不信も起きにくくなっていきます。

学校の「ふつう」をアップデートしよう

基礎的環境整備とは、言い換えれば、「学校の今のふつう」や、これまで当たり前だとされてきた前提を、あらためて問い直し、変更したり調整したり、時には手放したりしていくことです。

だからこそ、そこには違和感や抵抗も生まれますし、進める過程では葛藤や対立が起きることもあります。

自然にさらりとできてしまう人もいるのは事実ですが、多くの教職員と学校にとっては、決して簡単な取り組みではありません。それはよくわかります。

それでもなお、基礎的環境整備に取り組むことには、大きな価値と意義があると思います。「子どもたちの権利保障や安心のために大切なことだから」というのはもちろんですが、それだけはありません。先生たちや学校の持続可能性のために、絶対に必要なことだと考えるからです。

教室を飛び出した子を追いかけ、探し出して教室になんとか連れ戻しても、その子にとっての「バリア」(苦しい状況)が改善されていなければ、その子はまた飛び出します。その繰り返しの中で学校現場がどんどん疲弊していく。そういうことが今、日本中の学校で起こっています。

これをずっと続けていく大変さより、今のふつうを見直す視点を取り入れ、最初から「困りにくい設計」を考えるほうが、長い目で見れば、ずっと現実的かつ未来に開かれた選択ではないかと思うのです。

基礎的環境整備とは、きれいごととしての理想論ではありません。合理的配慮を無理なく、納得感をもって機能させるための土台であり、学校という場を持続可能にするための設計の話です。

新年度は、教室のルールや学び方、「ふつう」が更新されやすいタイミングです。まずは1つ、学校の「今のふつう」をアップデートするところから。

基礎的環境整備という視点をぜひ、多様性に応える教室づくりを持続可能なものにしていくための手がかりにしていただければうれしいです。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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