中国高速鉄道「5万km突破」消えゆく在来線の面影 大変貌を遂げた"人民の足"発展の陰で「ある問題」も

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このような改良は各地で行われ、1990年代後半〜2000年代にかけて線路や設備の改良が進んだことで主要幹線では段階的な高速化が進んだ。例えば、上海―南京間を結ぶ滬寧線では1997年から2007年にかけて複数回の改良が行われ、最高時速160kmで走れる区間が整えられていった。当時、両都市間は約3時間弱で走る列車「新曙光号」などが1日数往復ある程度だった。

中国国鉄 新曙光号
上海駅を発車する「新曙光号」。2階建てのディーゼル列車だった(筆者撮影)
【写真】広州と深圳を結ぶ路線に1998年に登場した最高時速200kmの「新時速」

また、北京―上海間の夜行特快(特急)は夕刻に出発して朝到着する「夕発朝至」を売りにした “商品”として明確に位置付けられ、停車駅の削減などによって、夜の移動時間をいかに無駄なく使うかを重視したダイヤ設定になった。2000年代前半には、優等列車は両都市間を約10時間半〜12時間で走るようになった。

高速鉄道「新線」建設へ

そして中国は2000年代半ば、在来線の改良から抜本的な新ルートである高速新線建設によるスピードアップへと舵を切った。

最初の高速新線は2008年8月に開業した北京―天津間(京津城際鉄道)で、その後急速に路線網を拡大。上海虹橋―南京南間を結ぶ高速新線は2010年7月1日に開業し、両都市間の所要時間は一気に約75分まで縮んだ。

北京―上海間を結ぶ京滬高速鉄道も、2011年6月30日に営業運転を開始した。開業当初の最速列車は両都市間を最高時速300km・4時間48分で結んだが、車両開発の進展によって2017年に登場した「復興号」CR400AF形・CR400BF形は営業最高時速350kmでの運行を開始した。現在、両都市間の所要時間は最速で4時間18分だ。こうして中国の鉄道は、航空との旅客シェアを取り合う存在にまで成長した。

CR400AF
営業最高時速350kmで走るCR400AF形(写真:Visual China Group/Getty Images)
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