「30秒の超ロング"頭下げ"謝罪」「よどみなく誠実な受け答え」 藤井総長の会見は完璧だったが…逆に浮き彫りになった《東大汚職事件》のヤバさ
ちなみに、記者会見はメディアを通じて世の中に対して説明責任を果たすという役割以外に「セレモニー」としての役割もある。
日本の大学の頂点に立つ東大のトップである総長が、30秒間にわたって深々と頭を下げたというのは、セレモニーとして大きな効果があった。逆に言えば、藤井総長はそのことを理解していたからこそ、自ら記者会見に臨み、長時間頭を下げたのではないか。
「記者会見としては」よくできていたと言えるのだが、逆に今回の当事者の脇の甘さ、それに対する東大の対応の不備が鮮明に見えた記者会見でもあった。
今回の不祥事に関して、大きな違和感を覚えたのは筆者だけではないと思う。
2. なぜ東大側が問題に気付かなかったのか
3. 新たに発覚した倫理違反22件はどのような内容で、なぜ複数の問題が起きたのか
これらの点は、大学、特に国立大学の組織構造のあり方に関わっており、そこを踏まえないと、正しく事象を理解することができないものだ。
「みなし公務員」という不思議な立場
性風俗の接待事件思い出すのが、1998年に発覚した、大蔵省(当時)幹部や日本銀行職員が銀行から接待を受けていた「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」だ。これ以降、国家公務員の利害関係者からの利益供与が禁じられ、自治体でも同様の規定が設けられるようになっている。
企業側も経費使用に厳しくなっており、風俗店はもちろん、高額接待の決済は下りにくくなっている。
法人化に伴い、国立大学の教員は、「公務員」から「国立大学法人の職員」となったが、「みなし公務員」として扱われ、公務員と同様の倫理規定が適用される。
ちなみに、私立大学の教員は「団体職員」という位置づけになるが、「みなし公務員」ではない。
今回の事件についても「私立大学の教員だったら問題にならなかったのでは?」という意見が出ている。たしかに、佐藤氏が私立大学の教授だったら逮捕はされなかったとは思うが、所属大学から何らかの処分を受けた可能性は高いのではないかと思う。


















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