「年収億超えのエリートが闇落ち」 社員100人超が31億円詐取、スーパーエリートたちがなぜ?《プルデンシャル生命》が抱えた「危険すぎる構造」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

プルデンシャル生命のリリースでは、次のような説明がなされている。

業績に過度に連動する報酬制度は、金銭的利益を重視する志向を持つ人材を惹き付け、営業社員の収入の不安定さが不適切行為につながるリスクを増大させていました。

要するに、「お金を稼ぎたい」という欲求の強い人が高い報酬に惹かれて入社するが、業績次第で報酬額が極端に変わってくるため、「成果を上げなければならない」という強迫観念に取りつかれてしまうのだ。

過去の巨額の横領や詐取事件を見ても、不正行為をした社員は生活苦で困っていたというよりも、不当に得たお金を投資やギャンブルにつぎ込んだり、ぜいたく品を購入したり、男性、あるいは女性に貢いだりしている例が目立つ。

必要性よりも欲に駆られて不正行為を起こすケースのほうが多いのではないかと思われる。

プルデンシャル生命
「愛をお預かりする」とメッセージを出していた間原寛社長。2月1日付で引責辞任する(写真:プルデンシャル生命のHPより)

エリートが「闇落ち」してしまう理由

さらに言えば、エリートが不祥事を起こしやすい要因として、下記のようなものがある。

1. 実績のある社員に与えられる権限の大きさ
2.「自分は特別だから問題行為を許される」という特権意識
3. 成果を上げている人は、問題行為が黙認されやすい組織の論理

近年は、「企業の社会的責任」「パーパス(存在意義)」といったことが重視されるが、企業は営利組織であり、究極的には利益を上げることが至上命題である。

利益を上げた社員には多くの権限が与えられるが、そうした社員ほど「自分は特別だ」という特権意識を持ちやすくなる。なかには「会社の利益に貢献しているのだから、何をしてもよい」と思い込んでしまう人もいる。

会社側としても、優秀で地位もある社員が問題行為を起こしても、気づきにくいし、気づいても黙認されやすいという傾向がある。

筆者自身、20年の会社員生活で、社内外の社員の不祥事に遭遇し、その中の一部の事案の対応に当たったりもしたのだが、上記で述べたようなケースが多かった。

次ページ現代社会ではマイナスは単独で評価される
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事