「年収億超えのエリートが闇落ち」 社員100人超が31億円詐取、スーパーエリートたちがなぜ?《プルデンシャル生命》が抱えた「危険すぎる構造」
筆者自身、プルデンシャル生命に転職した人物を何人か知っており、営業も受けたことがある。ちなみに、その中の1人は、前職の同僚だ。筆者の知人は皆、日本の大企業の営業職から転職していた。彼らが不祥事に関わっていたとは思わないが、今回の件は、個人的にも他人事とは思えない事案だ。
同社の営業担当は、「ライフプランナー」と呼ばれており、単に保険商品を売るのではなく、顧客の人生設計を支援する仕事をしている――と聞いていた。
また、「ライフプランナー」は優秀で、他の保険会社の営業からも一目置かれており、トップクラスの人は年収数千万円、あるいは億単位もありうるという話も耳にしていた。
高い能力を活かして顧客のために尽しているはずの「エリート」が、顧客から大規模な詐取行為を行っていたことは衝撃であったが、その一方で納得できる部分も少なからずあった。
「個人の不祥事」とは言えない
保険外交員の仕事の特徴として、次の2点が挙げられる。
・(極端な)成果主義、売上至上主義
保険外交員は「個人事業主の集団」とよく言われるが、勤務時間、勤務場所、意思決定等において、個人の裁量が非常に大きい。加えて、顧客と直接金銭のやり取りをする仕事でもある。
収入においても、歩合制に負う部分が大きく、契約が取れた、取れないで極端に差が付く。プルデンシャル生命は、入社3年目以降はフルコミッション(完全歩合制)という報酬体系になっており、特にその傾向が強い。
「金を稼げる人が偉い」という価値観のもと、監視の行き届かない環境下で仕事をすることが、不正行為を誘因してしまうのは不思議ではない。
2021年には、ソニー生命保険の元社員が、海外子会社の口座から約168億円を不正送金して詐欺罪に問われる事件が起きた。
23年には、日本生命の元営業部長が、契約者や知人から合計1億8000万円をだまし取って実刑判決を受けている。
25年には、明治安田生命の営業職員が15年にわたり、顧客17人から総額2億円をだまし取っていたことが発覚している。


















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