揺らぐ高市トレード、立公新党「中道」の誕生で選挙結果に不透明感が漂うことから選挙情勢を巡る報道によって株価が一喜一憂する局面に
立憲民主党と公明党の得票数を基に前回衆院選(2024年)の結果を踏まえると、自民党が勝利した小選挙区のうち54選挙区で野党候補が逆転する可能性が出てくるとの試算もあり、情勢は予断を許さない。
日経平均は早期解散の観測報道以降、上昇基調を強め、史上最高値を更新した14日までの2日間で2400円上昇した。高市首相への高支持率を背景に、早期の解散・総選挙なら与党が勝利して安定政権下で財政拡張的な政策が進めやすくなるとの思惑が、海外勢を中心にした買いを促した。
それだけに、選挙結果が期待外れとなれば、これまでの株高が巻き戻されるリスクがくすぶる。
市場の目線は「与党の安定多数」に収れん
目先で関心が寄せられるのは、この日の会見で解散意向を説明する高市首相がどこに勝敗ラインを定めるかだ。自民党の鈴木俊一幹事長は14日、衆院選の勝敗ラインについて「与党で安定多数、過半数を最低限確保しなければいけない」との認識を示した。
市場の目線も与党で安定多数の244議席を確保することに収れんしつつある。実現する場合「政権基盤は安定する」と三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは指摘する。
このメインシナリオ通りの選挙結果だった場合、いったんは出尽くしの利益確定売りとなる可能性が意識される一方、「堅調な企業業績を背景に、5万3000円半ばの水準なら出尽くしにはならないだろう」(大和証券の坪井裕豪チーフストラテジスト)との見方もある。
仮に絶対安定多数の261議席を与党で確保する場合、日経平均は「6万円も視野に入ってくる可能性がある。海外投資家からトータルで20―40兆円の資金流入があったアベノミクス初期や小泉構造改革の際の相場が意識されそうだ」と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員はみている。
金利上昇が促される可能性があるが、財政悪化懸念だけでなく、賃上げとインフレが続く中での日銀利上げへの思惑が金利上昇の本質だとして「経済にネガティブと捉えられない限り、株価にもネガティブではない」(三菱UFJモルスタの大西氏)という。
一方、与党で過半数の233議席を下回り、現状より議席を減らす場合、「高市内閣発足前の水準となる4万5000円も視野に入ってくる」と三菱UFJモルスタの大西氏は話す。ただ、内閣支持率が高い中では、いまのところこのシナリオの実現可能性は低いという。
政局の面からは、自民党単独での議席獲得状況も重要になりそうだ。仮に議席数を減らす場合、高市首相の党内での求心力は低下しかねない。政局混迷が意識されるようなら株価は上値を抑えられやすいと市場ではみられている。
与党敗北のケースでは、初動とその後の動きで反応は異なってくるかもしれないと三井住友DSAMの市川氏は話す。初動は敗北を嫌気した株売り反応でも「野党に配慮して追加的な財政拡張が打ち出されるようなら株価はやや持ち直し得る」と市川氏は話している。
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