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暗転した産油国ベネズエラの難路は「帝国主義」なんて単純なものではない…高すぎる「投資のハードル」日本のベネズエラ第一人者に聞く【後編】

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――ベネズエラの人々は事態をどう受け止めていますか。

国外に出たベネズエラ人が、マドゥロがベネズエラからいなくなったことを喜んでいる映像はたくさん流れている。

国内で市民が「マドゥロを返せ」と怒りの声を上げている映像も流れている。

ただ、国内でマドゥロがいなくなったことを喜んでいる人たちは公の場では怖くて喜びを表せない。人権弾圧はまだ続いている。マドゥロ拘束の軍事アクションの後でも、実は外国人を含むジャーナリストが10人以上、新たに拘束されている。そのため反チャベス派市民は拘束されることを恐れて街中で喜びを爆発させることはできないのだ。外国メディアのインタビューに答える際も、顔を隠し、声も変えている。

マドゥロがいなくなったことを喜ぶ人々の中でも、アメリカの関与については受け止め方は分かれている。そこまでやるのか、と戸惑っている人、なかにはベネズエラの主権の問題だと怒りを抱いている人もいる。

一方、チャベス派や政権に近いギャング団の暴力を抑え秩序を守ることは、アメリカの監視や関与がなければ無理だと考える人もいる。

アメリカの「新しい帝国主義」なのか

――トランプ氏は、ベネズエラの石油を全部アメリカが管理するとも表明しました。

その後、ルビオ国務長官らが、他国の企業もベネズエラの石油産業回復のために参加することになる、とトーンダウンさせている。関税戦争でもそうだが、トランプ氏はいつも打ち上げ花火を上げた後、交渉で落としていく。

日本では、アメリカがベネズエラの石油を狙って入り込むというイメージがもたれ、アメリカの新しい帝国主義などと言われるが、そのような単純な話ではない。

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