「夫が美人局に…」「1000万円請求された」 "一発実刑"の恐怖に震える男性たち…現代でも「美人局」が一向になくならないワケ

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男女間のトラブルは密室で発生しやすく、「同意」の有無を客観的に確認することは、捜査機関にとっても容易ではない。

刑法改正で導入された不同意性交等罪(刑法177条)は、被害者が「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態」にあった場合に成立する。

法改正では、アルコールの影響など、8つの具体的な要件が例示され、従来の強制性交等罪の「暴行・脅迫」要件(被害者の反抗を著しく困難にする程度のもの)から、処罰範囲の明確化が図られた。

性暴力の被害を受けながら、立証の壁に阻まれて泣き寝入りせざるを得なかった被害者を救うために実現した改正である。一方で、審議の過程では、構成要件が拡大することへの懸念も指摘されていた。

「法律がシノギに使われていないか」

「その懸念が、実際のものになりつつあるのでは」

こう語るのは、北海道で刑事弁護に長年携わってきた中村憲昭弁護士だ。中村弁護士は、いわゆる「美人局」が疑われる事案に接してきたという。

1年以上前に担当した事件では、知人宅を訪れた男性が、知人の留守中に交際相手の女性と性交に及んだ後、数日して不同意性交等罪で逮捕された。

男性が相当な高額所得者であることを、その知人は知っていた。

「鍵が開いているから入っていて」と言われて訪れた部屋には女性一人がいた。後に「同意はなかった」と被害届を出された。

示談交渉は、交際相手と称する知人男性が窓口となった。結局男性は、1000万円近い慰謝料を支払わざるを得なくなった。

今年、札幌弁護士会の電話相談でも「出会い系サイトで出会った女性とホテルに行ったら、不同意性交等罪で警察沙汰になっている」という相談が複数寄せられたという。

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