米NYのイエローキャブに日産車が採用された理由とは
日産自動車は29日、神奈川県横浜市の本社でワンボックス車「NV200」をベースとする次世代ニューヨーク市タクシーを日本で初公開した。同車種は13年10月から”ニューヨークの顔”とも言える「イエローキャブ」として運行を開始する。
日産は11年6月に発表した中期経営計画で、16年度までに世界でナンバー1の小型商用車メーカーになることを目標としており、今回のイエローキャブの採用で中計達成に弾みをつける。
ニューヨーク市は2009年5月から渋滞緩和やCO2低減を図る目的で、自動車メーカー各社に次世代タクシーの企画、開発を呼びかけた。そして11年5月、数ある候補の中から日産「NV200」が選定された。
日産車が採用されたことについて、アンディ・パーマー副社長(=写真=)は「交通渋滞緩和やCO2削減といったニーズに対し、最小の占有面積や高い燃費性能で応えることができた」と胸を張った。
現在、ニューヨークで走るイエローキャブは約1.3万台。13年10月の導入を皮切りに、順次「NV200」に入れ替えていく見込み。車の販売だけではなく、アフターサービスなどでの収益貢献も期待される。
公表された車両は広い室内空間やスライド式ドア、足元照明や電源コンセントなどを兼ね備え、幅広い乗客のニーズに応える仕様となっている。そして、観光地ニューヨークを鑑賞できるように透明の天井パネルを据え付けるなどの工夫も施された。