フェラーリ「アマルフィ」のステアリングが「ちょっとスロー」なビジネス的理由

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ファロ郊外のドライブでは、小さな町(というか村)の狭い道を通り、きつい角を曲がる場面がいくつもあった。

そういうときに、ステアリングホイールを握っている私と車両との一体感をもたらしてくれる、正確なステアリングシステムの恩恵を感じる。よくできたスポーツカーの最良の部分のひとつだ。

低速域ではリアウインドウ下の電動リアスポイラーも格納されたまま(写真:Ferrari)

欧州では、日本と違って、フェラーリだからといって対向車が道を譲ってくれる場面は少ない。車幅が大きめの商用車だって、正面から突っ込んでくる。

そういうときも、ギリギリまで右の端に寄せられるのは、正確なステアリングのおかげだ。

望外によい乗り心地、でも…

そのあと山岳路に入ると、アマルフィの独壇場だった。

雨が降りがちな天気だったので、特にきついカーブが連続するワインディングロードでは、ドライブモードで「ウェット」を選ぶとよい、とフェラーリからアドバイスがあった。

しかし、雨は杞憂に終わり、ほとんどの区間で太陽の光を浴びて走ることができた。ドライブモードは「コンフォート」と「スポーツ」を使いわけてみた。

ドライブモードはステアリングホイールにつく物理的なダイヤルで操作(写真:Ferrari)

おもしろいほど高回転域まで回るV8のフィーリングと、そのときの乾いた音とが、アマルフィに乗ってよかったなあ、と思わせてくれる。

乗り心地は、望外によい。コンフォートモードは路面のうねりにうまく対応して、車両の姿勢をほぼフラットに保ってくれる。山岳路のあと走ったハイウェイでの快適性は、特筆ものだ。

スポーツモードは“このクルマに乗ったらコレしかない”というもの。

もっともトルクが厚いエンジン回転域を使って、しっかりと車両の姿勢を保持してくれるサスペンションの恩恵を受けながら走れるからだ。

バランスのよい所作振る舞いはフェラーリの真骨頂(写真:Ferrari)

「エンジンが走っている」と昔、馬力だけが高くてハンドリングがついていかないクルマのことを評したが、言うまでもなくフェラーリはしっかりバランスされている。

言い方を変えると、エンジンを楽しめるように、ステアリングもサスペンションも設定されているのだ。

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