有料会員限定

不動産不況深まる中国、業界大手「万科」が社債の期限内償還を断念。その裏に透ける政府と金融機関の不協和音

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

開示情報によれば、25年(の1年間)に満期または権利行使日を迎える万科の公募社債の総額は360億元(約7902億円)を超える。しかし同社の資金はほとんど枯渇しており、自助努力による債務返済はもはや不可能だ。

万科は25年1月の経営トップ交代を機に、事実上の政府管理下に入った。写真は23年の定時株主総会に出席した、当時の郁亮・董事長と深圳地鉄の辛傑・董事長(万科のウェブサイトより)

万科の筆頭株主の深圳市地鉄集団(深圳地鉄)は、深圳市国有資産監督管理委員会直属の国有企業である(訳注:持ち株比率は27.18%)。25年1月には万科の郁亮・董事長(会長に相当)と祝九勝CEO(最高経営責任者)が辞任に追い込まれ、後任の董事長に深圳地鉄の辛傑・董事長が就任。万科の危機対応を深圳地鉄が主導することが明確になった。

(訳注:辛傑氏は25年10月に万科の董事長を退き、深圳地鉄の黄力平・総経理[社長に相当]が後任となった)

その後、深圳地鉄は13回にわたって累計314億6000万元(約6905億円)を万科に融資。それにより総額304億9000万元(約6692億円)の公募社債が期日通りに償還された。

過去に遡及して担保要求

次ページ優良資産の先取りに疑念
関連記事
トピックボードAD