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ファーウェイのスマートカー戦略に"複雑化"の不安。自動車メーカーとの協業ブランドが7つに増え、イメージ希薄化も

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スマートカーBUと端末部門はそれぞれ自動車メーカーとの提携に動いた。そして、先に成果を上げたのは端末部門だった。21年12月に問界ブランドをセレスと設立した後、提携先を順調に拡大。23年11月には「界シリーズ」の企業アライアンス「鴻蒙智行(HIMA)」を結成した。

セレスと共同で立ち上げた「問界」ブランドの成功は、ファーウェイが自動車業界で存在感を高めるきっかけになった。写真は同ブランドの高級SUV「M9」(鴻蒙智行のウェブサイトより)

その一方、スマートカーBUの提携の試みはうまくいかず、事業の中心は鴻蒙智行のメンバーに対する基幹部品やソフトウェアの開発・供給に移っていった。鴻蒙智行の5ブランドのクルマが搭載するスマートコクピットやADASは、いずれもスマートカーBUが開発したものだ。

ところが、ファーウェイは23年11月にスマートカーBUのスピンオフを発表。スマートカーBUを母体に設立した引望智能技術に自動車メーカーの出資を募った。その後、引望智能技術は国有自動車大手の長安汽車およびセレスの資本参加を得て、25年1月に事業を開始した。

(訳注:引望智能技術の出資比率はファーウェイが80%、長安汽車が10%、セレスが10%であり、経営の主導権はファーウェイが握る)

鴻蒙智行の事業モデルを踏襲

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