くわえるだけで歯磨きが完了するロボット歯ブラシ製品化へ。最短1分、手を動かさずに歯垢の7〜8割を除去
新宿三丁目駅歯科キースブライトクリニックの仮屋聖子院長は、導入当初の印象をこう振り返った。
「最初はこんなので磨けるはずないと思った。歯科衛生士が毎回15分以上かけて指導しても、7割をご自身で磨ける患者さんは少ない。それがこの製品で実現できるのかと」
仮屋院長は顎関節の角度まで計算に入れてブラシを設計している点を「歯科医師として尊敬に値する」と評価した。
実際に磨いてみた
メディア向け発表会で、24年に限定販売された旧モデルを試用する機会を得た。旧モデルは3Dプリンターで製造された介護向け限定版だが、基本的な機構は新モデルと同じだという。
まず口腔マッサージ用のパーツを試した。口を少し大きめに開けてくわえると、頬の裏側を軽く刺激するような感覚がある。心地よい振動で口の中がほぐされていくのがわかった。マッサージパーツは3種類あり、口が大きく開かない人向けのSS、子どもや口が小さい人向けのS、より強い刺激が欲しい人向けのMから選べる。
次に歯ブラシを試す。上下分離型のブラシで、歯科でレントゲンを撮るときのように上下の歯で噛んで挟む。ブラシは歯の表側と裏側を同時に挟むような構造になっている。最初は噛み込む位置がうまく決まらず手間取った。担当者によれば「3回ほど使うと慣れる」とのことで、習熟の問題なのかもしれない。



















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