塾なしで東大合格、経験者が語る「絶対にしない」4つの習慣とは? 成績が伸び悩むなら「やめてみる」価値あり、勉強版"四毒抜き"
ここで、私が高校2年のときに気づいたことがあります。あるとき、「自分はどんな勉強のときにいちばん早く疲れるんだろう?」と考えてみました。
世界史の用語や、外国語の単語を覚えているときは、10〜15分で「もう無理」となる。一方で、かなり難しい数学の問題を解いているときは、平気で90分とか、長いときは150分くらい集中し続けられる。
これはおかしなことに感じました。脳みそをフル回転させているのは、どう考えても数学の方です。しかし、「疲れた〜」と感じるのは、なぜか単語暗記の方が圧倒的に早い。
ここで私はハッとしました。「この“疲労”の正体は、“飽き”なんだ」と。
つまり、多くの人が「疲れた」と思ってスマホを触りに行っているとき、本当は体力や集中力が尽きているわけではなく、同じ刺激に脳が飽きてしまっているだけなんです。だからスマホのような“別の刺激”を入れると、一瞬気分が変わって「回復した気がする」。でも実際には、脳はまったく休めていない。
そう気づいてから、私は「休憩=スマホ」をやめました。その代わりに始めたのが、別の科目を合間に挟み込む「CM勉強法」です。数学に飽きたら5分だけ世界史を挟み、次は国語の勉強を行う、といったように、テレビコマーシャルのごとく挟み込むでいくやり方です。
余談ですが、実際にテレビコマーシャルやゲームの「Now Loading…」の画面などは、人の集中力を持続させる効果があると言います。CM勉強法は、やっていることは一見ストイックですが、体感としては「ずっとCMを挟みながら番組を見ている」ような感覚で、意外と楽に続きます。
スマホという外部の刺激で気分転換するのではなく、勉強内容そのものを切り替えることで飽きを防ぐイメージです。休憩中のスマホをやめると、「よし、もう1回やるか」と勉強に戻るときのハードルが一気に下がります。
休憩は、新しい情報を押し込む時間ではなく、脳に違う使い方をさせる時間だと捉え直してみる。それだけで、勉強の持久力はかなり変わってくるはずです。
勉強を設計する【毒2:短期の成果を求めること】
次の「毒」は、「とにかく勉強時間を増やして、短期的に成果を出そうとすること」です。
一見するといいことのように見えますが、やりすぎると肝心の“勉強のやり方そのものを学ぶ時間”が失われてしまうのです。
実際、私が中学生だった頃、同級生たちは平日でも1日4〜5時間ほど勉強していました。そうすると、短期の結果に縛られて「正しい学び方」を試す余白がなくなります。そして高校生になって学習量が一気に増えた瞬間、どうにもいかなくなる人が多い。
学校の定期テストや塾の組分けテストなどはどうしても短期の勝負になりやすく、本来必要な「勉強の勉強」を邪魔してしまう側面があります。だから私は、逆の戦略を取りました。
中学のとき、1日の勉強時間を30分以内に制限することにしたのです。周りが何時間も机に向かう中、私はその30分を“どう使うと最も伸びるか”を毎日観察していました。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら