今回の主席選挙では国民党内から注目すべき指摘が出た。「主席選挙に中国が介入している」との見方だ。それも主席選挙に出馬している候補者の陣営から出てきたものだ。郝龍斌氏を支援する趙少康氏が、中国など台湾以外のSNSアカウントが鄭氏のショート動画や投稿を大量にシェアし、郝氏への批判を拡散させていると述べたのだ。
趙少康氏は中華民国イデオロギーの強い国民党の中でもコアな考え方をもつ深藍の代表格の人物である。党内で「戦闘藍」というタカ派グループを作り、2024年総統選挙では国民党の副総統候補にもなった。その人物が「中国の選挙介入」を指摘したのである。そして結果は、中国の支援を受けたと見られる鄭麗文氏が勝った。趙氏は選挙後に、当選した鄭氏に対し「党内の親中勢力を除去」するよう忠告を発した。
当選は党員構成の偏りと中国の支援か
鄭氏の当選後には、中国の習近平氏が中国共産党総書記の名義で祝電をすぐ送った。その祝電には「(国民党と共産党の)両党が共同の政治基礎を堅持し、中国人であることの決心・気概・底力を増強し、交流と協力を深め、国家統一を推進することを期待する」(抜粋)と書かれている。




















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