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「浅いレベルの調べ学習」で終わってしまいかねない…正解がない「探究学習」の授業に"社会問題知るツール"を取り入れた学校で起きていること

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  • 中曽根 陽子 教育ジャーナリスト/マザークエスト代表
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具体的には、田中氏の講義で世界的な視座で物事を見ることを学んだ後、田中氏が開発したテキストをもとに調査し、さらに授業中に投げかけられる多くの質問に対して考えたことをメモし、授業の最後5分間で、リフレクションシートの項目に記入します。

次に前述の4つのパート「①現状を知る、②物事の捉え方・考え方を学ぶ、③探究活動のしかたを学ぶ、④自分の探究(研究)を行う」のそれぞれが終了した時点で300字から400字のリアクションペーパーを書きます。

さらに4つのパートのリアクションペーパーを参考にして夏休み中に1000字程度の学期末ペーパーを書きました。現在はこのリアクションペーパーをデータベース化して分析し、ルーブリック評価を行っていますが、結果だけではなく生徒の成長過程を可視化する評価システムになっているそうです。

RuleWatcherの授業の様子(写真:小田氏提供)

探究活動の調査に使ったのがRuleWatcherです。これを使って探究活動を行う利点を次のように述べます。

「今世界で起きていることを一次情報から知ることができること。机上の学びだが写真も豊富なので、リアルに感じられ、心の距離が遠くても実は自分の身近にあることだと気づき、世界への関心が深まる。また、調べたことをシェアし、それをもとに議論する中で、人によって捉え方や分析が違っていることを知り多角的な捉え方ができるようになった」(瀧村氏)

バナナから世界の貧困問題への関心に辿り着く

ある生徒は、最初に入れたバナナというキーワードからウォッチしていき、最終的にアフリカの貧困地域に関する記事に辿り着き、世界の貧困問題に関心を持ちました。

2学期は、それぞれがさらに深めたいテーマについて探究をしていく探究ゼミに移行します。これは選択制ですが、研究計画書を作ってエントリーしなくてはならないにもかかわらず、全生徒253名の約9割が参加するそうです。

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【大切なのは、学びにリアリティがあるかどうか】

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