便利になる?「ホノルルの鉄道」が空港へ延伸開業 「誰も乗らない」と言われてきたが利用者増に道筋
ホノルル市のリック・ブランジャルディ市長は「タイム・イズ・マネー。時間に正確だから、空港に向かう人は今までのように渋滞を見越して早めに家を出る必要がない。ぎりぎりまで家にいて、もし列車に乗り遅れても、10分後には次の列車が来る」と檀上で述べた。
さらにこう続けた。「出張の帰りには今までのように疲れているのに車を運転する必要はありません。スカイラインで早く帰宅して家で楽しく過ごしてください」。

第1期区間は閑古鳥だが…
第1期区間の利用者が少ないであろうことは開業前から予想されていた。アロハスタジアム駅と新興住宅街が広がるイーストカポレイ駅の間には、野原ばかりの駅もある。これから宅地開発が計画されているためだ。アロハスタジアムはイベント時には多くの観客を集めるが決して毎日ではない。大型の商業施設が隣接する駅もあるが、沿線住民が日常的に使うとすれば、それくらいしかなかった。


開業直後は、それまで鉄道に乗ったことがない地元住民を中心にそれなりの賑わいを見せたが、その後は閑古鳥が鳴く状態。開業直後にスカイラインに乗車した経験を持つホノルル市内に住む60代の女性は、「最近もアロハスタジアム駅からイーストカポレイ駅まで乗ったが、車内の乗客は数人程度で、途中駅から乗る人は誰もいなかった」と話していた。
これまでの運行区間の特性上、利用者が限られていたのはやむを得なかったといえる。それが、延伸開業により旅行者の空港への移動が便利になるだけでなく、空港や軍関係で働く人の日々の通勤需要が生まれることになる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら