高市早苗の「眉」と小泉進次郎の「ヘアスタイル」が変わった…自民党総裁選でトップを走る2人に見られた《あまりに対照的な変化》

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前述のフィスク教授らの研究は、能力だけが高い人物は冷たく威圧的と受け止められやすく、温かみだけが高い人物は頼りなく軽いと見られやすいことを明らかにした。どちらか一方に偏れば長期的な支持は得にくく、実務能力と人間的温かみの両方を備えることが安定した信頼につながる。

この枠組みに照らすと、高市氏は実務能力と信念を軸に信頼を獲得するが、異なる立場の議員や支持層と橋をかけ、協働や調整を進める柔軟さについては評価が分かれる。

小泉氏は人当たりのよさで支持を拡大し、熱心な支持層を持つ一方で、実務力については評価が分かれる。

両者は対照的な資質を持ち、それぞれの特徴が支持の広がり方や受け止められ方を形づくっている。

小泉進次郎
農水大臣就任当時は、「急に白髪が増えた」とSNSなどで話題になった小泉氏(写真:本人の公式Xより)

今回の総裁選で明らかになること

注目を集める高市氏と小泉氏の対比は象徴的ではあるものの、候補はこの2人だけではない。今回は5名が立候補した。

茂木敏充氏は、幹事長や政調会長を歴任し、政策調整や組織運営の実務経験で着実さを際立たせている。

林芳正氏は、外務大臣として国際舞台で存在感を発揮してきた実績を持ち、外交・安全保障分野で強みを発揮できる立場にある。

小林鷹之氏は、初代の経済安全保障担当大臣を務め、関連法の策定に関わった経験を持つ。政治の世界では若手ながら経済安全保障の専門性を強みとしている。

それぞれが異なる資質と支持基盤を抱え、総勢5名が立ち並ぶ今回の総裁選は、単純な二者択一では語れない。

総裁選の結果は、党内の権力移行にとどまらず、日本の政治の大きな変化をも映し出すことになるだろう。世論と議員票の間に横たわるギャップ、そして世代交代を求める期待。

その延長線上には、戦後最年少の総理が誕生するか、あるいは日本で初めて女性総理が生まれるかという歴史的な節目の可能性も含まれている。

そうした中で選ばれる新しいリーダーは、日本がこれからどの方向を目指すのかを象徴する存在となる。今回の総裁選は、党員と国民がどのようなリーダーシップを求め、党内の力学と世論とのずれをどう調整していくのかを示す試金石となっている。

安積 陽子 ニューヨーク州立ファッション工科大学主任講師/国際イメージコンサルタント

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あさか ようこ / Yoko Asaka

国際ボディランゲージ協会代表理事。

アメリカ合衆国シカゴ生まれ。ニューヨーク州立大学イメージコンサルティング科卒業後、Protocol School of Washingtonにて国際プロトコール資格を取得。ニューヨークを拠点にエグゼクティブ、政治家、起業家を対象としたイメージコンサルティングを手がける。

現在はニューヨーク州立ファッション工科大学(Fashion Institute of Technology)にてイメージコンサルティングコース主任講師を務め、世界各国の受講生に教育を行っている。政治家、アナウンサー、文化人、実業家に対するイメージ戦略コンサルティングも手がけ、最新のインプレッションマネジメント手法を提供。

企業や医療機関に向けた非言語コミュニケーション・ボディランゲージ研修、イメージ戦略に関するコンサルティングや講演、執筆活動にも幅広く取り組んでいる。

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