BMWが「史上最大のプロジェクト」という新型車「iX3」はデザインだけでなく生産設備まで革新的!

BMWが新型「iX3」を2025年9月初頭に発表した。
別名「ノイエ・クラッセ」の第1弾という。日本語だと新しいクラス。BMWでは画期的なモデルとする。
その理由はなにか。ミュンヘンで取材した。
ツィプセ会長「新たな時代を切り拓く」
iX3は全長およそ4.8mのSUV(BMWではSAV=スポーツ・アクティビティ・ビークルという)ボディを、2.9m近いロングホイールベースを持つシャシーに載せている。
パッケージングのよさは、最初からBEV(バッテリー駆動EV)として設計されたためだ。
デザイン上の特徴は、縦長のキドニーグリルと2本のシグネチャーランプを持ったヘッドランプにある。
インテリアも、液晶ディスプレイを使ったインフォテインメントシステムが新しくなった。

ミュンヘンで「IAA自動車ショー」(Internationale Automobil-Ausstellung=国際自動車展示会)が開催されたのが9月上旬。
ショーに先立ってBMWは特設会場を作り、そこに大きく掲げたのが「NEW ERA」(新しい時代)なるスローガンだった。
「われわれはBMWの新たな時代を切り拓くのです」とは、BMWの用意したプレスリリースに書かれたBMW本社取締役会のオリバー・ツィプセ会長による言葉だ。
実際、発表会場に姿を表したツィプセ会長は、笑顔をたたえて次のように語った。
「(iX3は)単なる新型車にとどまっていません。まったく新しい世代のクルマであり、これから先、未来への大きな跳躍となるでしょう」

iX3の大きな特徴はデザインにあるが、プロダクトとして見た場合、ぐっと効率化した生産方式も大きな部分。注目点を細かく見ていくと、枚挙にいとまがない。
主なものとしては、独自開発の円筒形バッテリーセルと、それをひとつのパックにして、シャシーに組み込んだ構造がひとつ。
車体の構造はできるだけシンプルにして、部品点数を減らしたことも特徴だ。それによって軽量化も達成している。
環境適合性も重要なテーマ。リサイクル素材を多用するとともに、生産工場のカーボンフットプリントを、できるかぎりゼロにしているという。
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