中居正広「まさかの動画復帰の噂」が無理筋な訳 道義的な問題だけではない芸風の限界
しかし、現実的には彼がそれを行うことはまず考えられない。なぜなら、中居の代理人弁護士が、フジテレビの第三者委員会が本件についてまとめた内容について、繰り返し反論をしているからだ。
第三者委員会は報告書の中で、中居が女性アナウンサーに対して行った行為に関して、世界保健機関(WHO)の定義に照らして「性暴力」があったと認定をしているのだが、中居の代理人弁護士は「一般的に性暴力という言葉から想起されるような行為ではなく、また不同意によるものではなかった」と主張している。
その後も第三者委員会と中居側の弁護士による応酬は続いていて、決着の気配が見えない。代理人弁護士がそのように主張するということは、それは中居本人の考えでもあるということだ。「全責任は私個人にあります」と主張した人間の行動とは思えない。
説明責任が残っている
仮に、報告書から「性暴力」という表現が取り除かれたとしても、状況が大きく変わるわけではない。女性が苦しんだこと、トラブルを認めて示談したこと、フジテレビの崩壊、中居の謝罪と引退という事実は消えない。そこに説明責任が残り続ける以上、復帰の道は閉ざされていると見るのが妥当である。
これまでの芸能活動の中で、中居は自身の素性をほとんど語らないスタイルを貫いてきた。歌が下手であること、不良っぽい育ちであること、LINEやSNSができないアナログな一面があることなど、いくつかの「イジられどころ」は用意しているが、それ以外については頑なに語ろうとせず、プライベートのことは誰にも触れさせない態度を取ってきた。それは彼のトークや仕切りの実力、そしてジャニーズ事務所の看板タレントという立場があったからこそ成立していた構造である。
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