「福山雅治はスケープゴートにされた?」20年前の出来事を今の価値観で断罪していいのか…“不適切会合”報道に抱く《強い違和感》

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ビジネスの観点で言えば、テレビ局は取引先であるスポンサー、広告代理店、芸能事務所などが重要なだけに、「今回の問題に巻き込みたくない」というのが本音ではないでしょうか。

これはフジテレビだけではなくこの問題を報じる他局、出版社、ウェブメディアなども、「自社にとっても不都合なところが出るかもしれないからできればふれたくない」ところ。

「それよりもタレントの問題をピックアップしたほうが危ない橋を渡らずに済み、数字も稼げる」という理由から彼らがスケープゴートのようにされている感が否めないのです。

もはや私たちはタレント個人を批判している場合ではなく、疑わしい“不審”を超えて、信用できない“不信”の声をメディアに突きつけるタイミングなのかもしれません。

タレントを取り巻く環境は厳しくなっている

なぜ冷静に見ればわかりそうなこの状態に気づけず、タレント個人を叩くようなコメントをしてしまうのか。「釈然としない」という感覚がありながら、結果的に受け入れてしまうのか。

メディア報道を見る側の私たちがもっと考え、厳しい目を向ける必然性を感じさせられます。

いずれにしても、メディアからスケープゴートのようにされ、世間の人々からも叩かれ、第三者委員会の調査報告書でも疑いをかけられるなど、タレントを取り巻く環境は厳しくなる一方。

もし今後もこのような状態が続けば、多くの人々が知るスターはますます減り、ファン向けの活動で稼ぐタレントばかりになっていくのではないでしょうか。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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