「まるでアニメの世界にいるみたい」と訪日客が歓喜!外国人向け学校体験「君ノ高校」は、”日本人も唸る”クオリティだった
「ただ、半年ぐらいは全然予約がありませんでした。そこで、著名な外国人インフルエンサーにPRしてもらったところ、メディアにも取り上げられるようになり、2024年の11月頃からお客様がかなり増えました」(同)
廃校はすでにキャンプ場として借りており、コロナ禍でキャンプがブームになったときは、ファミリー層や「ソロキャンパー」たちを呼び込めた。
しかし、コロナが5類となりキャンプブームが落ち着く一方で、外国人観光客の来日が再開したことで、日本文化を楽しんでもらうために君ノ高校は始まったという。同社広報の岩澤仁美氏はこう語る。
「来週は団体のお客様の予約が入っています。150名ですね。実はここ、もともとうちに修学旅行の受け入れを打診してきた海外の旅行会社なんですよ。その会社が、まずはチームビルディングイベントとして利用されるそうです」
貸切の団体客に限らず、人数がそろえば体験プログラムが実施される。ただ、家族で旅行していると、両親と一緒に参加するのは気恥ずかしいのでは……?
「もちろん、ひとりでも参加可能です。そうなると、初対面の外国人観光客同士の学校体験となりますが、ここまで新宿から送迎のシャトルバスで来られるので、道中で意気投合して、到着するころにはすっかり仲良くなっています」(古峰氏)
「上履きを履く」だけでも思い出になる
筆者が取材に訪れた日は、法政大学の短期留学プログラムの学生たちによる団体貸切。50人近くという、なかなかの大所帯で、教室を2つ使用しての体験学習となるようだ。
社員3人と、アルバイトを含む5人以上のスタッフが打ち合わせを行い、受け入れの準備を進める。
今回、参加する留学生たちは、数週間という短い期間で日本を訪れている。人種や年齢はさまざまで、日本語能力も日常会話レベルから覚えたての段階まで幅がある。
同行していた大学職員に話を聞くと、これまでは日光東照宮などの観光地を案内していた。しかし、そうした場所は個人でも訪れることができるため、より特別な体験ができる君ノ高校を選んだという。
学生たちは校舎に入ると、上履きに履き替え、更衣室で制服に着替える。事前に運動会屋が学生たちの足のサイズを聞き取り、人数分の上履きを準備していた。
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