【V型8気筒エンジンが姿を消し、EVへ舵を切るレクサス】「IS/RC」が今年11月をもって生産終了、車種整理から受けるトヨタブランドとの戦略差

ところでレクサスは、2019年に電動化ビジョン「Lexus Electrified」を発表し、2030年までにEVフルラインナップを実現して、2035年には世界でEV販売100%を目指すという意欲的な挑戦のもとにある。
トヨタの基本姿勢は、BEV(バッテリー電気自動車)だけではなく、HEV(ハイブリッド車)やFCEV(燃料電池車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、そしてバイオ燃料などを視野に入れたエンジン車の存続などなど、あらゆる手段を駆使した「マルチパスウェイ戦略」だ。その中でレクサスは電動化推進の役割を担うことがうかがえる。
実際、トヨタが「bZ4X」を発売して間もなく試乗したレクサスRZは、より上級ブランドであるとはいえ、上質で仕上がりのよいEVならではの乗り味を体感させた。
2025年度、3車種のEV導入をアナウンス

そのうえで、今年3月には、この先12カ月の間に3車種のEVを導入することを発表している。
まずRZにFスポーツが追加される。そして上海モーターショーでは新型ESが発表され、EVとHVの選択肢を設けている。日本での発売は、来年春を予定する。さらに将来のコンセプトが発表される予定だ。
トヨタのマルチパスウェイ戦略の傘下にあっても、HVとPHEV、そしてEVを充実させ、そのなかでレクサスらしさはもちろん、この先期待されるのは、モーター駆動であることによる運転支援の強化や自動運転の実現に向けた開発ではないか。それはトヨタ全体の技術力や商品性を高めていく基盤にもなっていくだろう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら