ベイカレント幹部が警鐘を鳴らす“小粒なDX投資”。「人員規模・受注単価はビッグ4を上回っている」

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――ベイカレントはDXの波に乗り、2029年2月期まで毎期20%のCAGR(年平均成長率)を見込んでいます。この領域の支援において、どのような強みを発揮できるのでしょうか。

ベイカレント・コンサルティング社長の則武譲二氏
のりたけ・じょうじ 京都大学卒業後、ボストン コンサルティング グループ等を経て現職。主に全社・事業戦略の策定、DX、新規事業の立上げ、マーケティング・営業改革等のテーマに従事。著書に「論点を研ぐ」(日経BP)、「戦略論とDXの交点」(東洋経済新報社)など(写真:今井康一)

日本のリーディングカンパニーがAI活用に本格的に取り組み始め、(眼前の業務課題を解決する)パッチから(企業のコアコンピタンスへAIを統合する)インテグレーションのフェーズへ移行する中で、ベイカレントの強みとクライアントのニーズが一致してきている。大規模投資を計画する企業への「DX by AI」の支援機会が大きく広がっている。

当社は100~200人規模のコンサルタントをクライアントにアサインできる機動力と、戦略策定だけでなく現場に入り込み、顧客と一体となって具体的な実行推進まで支援する能力が高く評価されている。2025年4月末時点の社員数は約6000名いるが、これはビッグ4(デロイト、EY、PwC、KPMG)をはじめとした総合系コンサルティングファームのどこよりも多い。コンサルタント数は年間20%の人員増を実現できている。 

編集部注:2025年4月の新卒採用実績は512名、2026年度の新卒採用数は現時点で800名から900名の見込み。中途採用は昨年度年間1200名の実績。

「火消し役」を求められることも多い

――実際にITシステムの開発や実装を行っていないため、PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)と呼ばれるプロジェクト管理などがメインになるのでしょうか。

われわれは、単にプロジェクト管理を行うだけでなく、「顧客と一緒に入ってやっちゃう」と言われるほど、実行部隊の一員として深く入り込んでいる。具体的には、業務分析を一緒に実施したり、業務変更時の交渉に同行したり、新しい部門やチームの設計を共同で行うこともある。ITプロジェクトにおいては、テスト方法の検討や今後のシステム設計まで踏み込んで支援する。

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