【50年以上前のビンテージ輸入バイク、2200万円でも納得の理由】ドゥカティが誇る名車、1974年式「750スーパースポーツ」の持つ歴史的価値

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現在販売中の750SS後継モデルにあたる「スーパースポーツ950/S」
現在販売中の750SS後継モデルにあたる「スーパースポーツ950/S」(写真:ドゥカティ)

その後も、SSの名称で知られるスーパースポーツは、途中途切れた期間がありつつも、現在でも後継機種が存続。最新の937cc・水冷2気筒エンジンを搭載する「スーパースポーツ950/S」に受け継がれている。ただし、従来はドゥカティのフラッグシップ的な存在だったSSモデルだが、今ではその座を「パニガーレ」シリーズに譲っている。

現在のフラッグシップモデルとなる「パニガーレV4/S」の2025年モデル
現在のフラッグシップモデルとなる「パニガーレV4/S」の2025年モデル(写真:ドゥカティ)

216PSを発揮する1103cc・90度V型4気筒エンジンを搭載する「パニガーレV4/S」を頂点に、890cc・V型2気筒エンジンの「パニガーレV2/S」など、豊富なバリエーションを誇るのがこのシリーズ。世界最高峰の2輪レース「MotoGP」で戦うワークスマシン「デスモセディチGP」のテクノロジーを投入し、レース参戦にも対応する高性能バイク群だ。一方、現在のスーパースポーツ950/Sは、「ストリートでも楽しめるスポーツモデル」といった立ち位置。初心者からベテランまで、幅広いライダーが軽快に乗りこなせるバイクといった性格となっている。

2200万円が納得の理由

MotoGPで戦うドゥカティのワークスマシン
MotoGPで戦うドゥカティのワークスマシン(写真:ドゥカティ)

現在販売されている750SSの後継モデルは、かつてのレース直系で、キレッキレッの高性能バイクといった立ち位置ではなくなった。だが、その源流である初代750SSは、まさに今のパニガーレ・シリーズに通じるテイストを持った名車だ。イモラ200マイル優勝マシンのレプリカとして、1974年当時のドゥカティが誇る技術はもちろん、勝利への熱いマインドなども詰まったモデルだといえる。しかも、生産されたのはわずか400台ほど。日本にも正規輸入車が少量入ったといわれるが、一説にはわずか18台だったという話も聞く。さらに、今回の展示車は、先述のとおり、車体の状態が非常に良く、公道を普通に走らせることも可能だという。

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これらを総合して考えると、2200万円という価格はある意味で納得だ。とくに、ビンテージバイクのなかでも、ドゥカティの愛好家は昔から一定数いるため、これだけの「上物」であれば引き合いも多いだろう。しかも、今でも走らせることが可能なのだ。おそらく、もし乗ったとしても、現代の最新バイクのような乗りやすさや高性能さはないだろう。だが、昔のバイクにしかない「味」のようなものを絶対に感じられるはずだ。バイク好きの筆者にとって、実物を眺めただけでも感動ものだったが、もし機会があったら、一度乗ってみたいバイクの1台であった。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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