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IAEA事務局長「核開発計画を放棄したリビアのカダフィ政権は崩壊した」「イランが核能力を重視する根本的な理由をしっかり考えるべきだ」

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ウクライナでの戦争を通じて、彼らは核兵器を無敵のバッジとして振りかざしてきた。核兵器による大虐殺のリスクが、他のすべての大国が自国に直接挑戦することを抑止することを知っているからだ。

同様に、北朝鮮は核兵器で武装しているため、アメリカは外交と経済的インセンティブに頼り、北朝鮮に対してよりソフトなアプローチをとってきた。これとは対照的に、リビアではムアンマル・アル・カダフィが初期の核開発計画を放棄することに同意。するとNATOの空爆作戦を経て、同政権は崩壊した。

他の国々は「願うこと」しかできない

ここ数十年で明らかになった教訓は、核保有国は完全な核軍縮をするつもりはないということだ。さらに悪いことに、現在ロシアとアメリカの間には新戦略兵器削減条約(新START)しかなく、来年2月に期限切れを迎える。

どの国家にとっても最も強力な抑止力は、核兵器の保有、あるいは(NATOのような)核の傘を提供する同盟への加盟である。約30カ国が核兵器を保有するか、そのような保護を享受している。一方、世界の他の国々は、核保有国が最善の行動を取り続けることを「願うこと」しかできない。

中東は戦争、暴力、不安定、包括的な安全保障体制の欠如に悩まされている地域である。 イスラエルがこの地域で唯一の核保有国であるという事実も加わり、慢性的な不安の種となっている。

もちろん、ワイルドカードはイランである。

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