「国内生産100万台を維持する」--国内従業員を鼓舞する日産ゴーン社長
「中国で販売されている自動車の90%以上は中国で生産されている。インドで販売されている車の95%はインド製だ」(ゴーン社長)。日産が新興国で重要なプレーヤーになるためには、現地化を進めていくことに「選択の余地はない」(ゴーン社長)。だが、六重苦にさらされる国内の生産規模を落としてまで、海外に生産移転を加速することを今の日産は選ばない。
この日、ゴーン社長はいわき工場の従業員に対し、「今後の日産の成長には(日本の)皆さんの貢献が不可欠」と、国内生産を現在の年間100万台規模で維持することを誓った。いわき工場の今後の生産体制については、「11年度は30万基のエンジンを生産した。来年度も少なくとも30万基を生産する」(ゴーン社長)という。
開発の中心拠点でもある日本で、従業員のモチベーションを下げてしまっては、競争力低下につながりかねない。ゴーン社長の”誓い”は、国内生産拠点で働く従業員を鼓舞させるアナウンスメント効果を狙っているのだろう。
(又吉 龍吾 =東洋経済オンライン)
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