サントリー国内飲料トップの本音「シェアだけを追う時代ではなくなった」・・・コスト上昇との狭間で揺れる胸の内、業界全体で対応すべきこととは?
40年ぶりの値上げを実施
――ミネラルウォーター「天然水」(550ミリリットル)の現在の希望小売価格は税抜170円、緑茶飲料「伊右衛門」(600ミリリットル)は同180円と、ここ数年でずいぶん高くなりました。今年の10月にはさらなる値上げも控えています。
これまで飲料業界は少しでも安く売ってシェアを獲得するのが当たり前だった。われわれは2019年に値上げしたが、それまでの約40年間、消費税以外で価格を上げたことはなかった。だが、値上げをする度に販売数量がついてこなくなっており、人件費や製造費も上がっているのでどうしても薄利になる。
当社で最も利益率が低いセグメントが国内飲料だ。PBが台頭している水や無糖茶、原価が高騰しているコーヒーの販売量が多いということもあり、値上げやコスト増から受ける影響が他社と比べて大きい。


















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