「早く来なさい」より圧倒的に効果的な“ある言葉”とは?命令ではなく「自分で決める余地」を残した声かけが自ら動き出す意欲を高める!

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大方このような新しいパターンが形成されていきます。実際にMama Cafeに参加されたある母親の体験談をご紹介します。

「5歳の息子に毎朝『早く着替えなさい』と言い続けていましたが、全く効果がありませんでした。石田先生の方法を試してみたところ、最初の1週間は変化がありませんでしたが、2週目から息子が私の真似をして着替え始めるようになりました。今では『先に着替えてるね』と言うと、息子が『僕も!』と言って自分から着替えるようになりました」

個人差はもちろんありますが、だいたいこのような変遷を辿って変わっていきます。

実践のための具体的な方法

(基本的な使い方)

この方法を実践する際の最も重要なポイントは、本当に「先に始める」という行動を見せることです。言葉だけでなく、親自身が率先して行動することで、子どもは自然とその姿を模倣するようになります。

例えば、朝の準備での実践例では次のようにしていきます。

①「先に歯磨きしてるね」と言いながら洗面所へ向かう
②子どもが来るまで待たずに、実際に歯磨きを始める
③子どもが来たら「一緒にやろうか」と自然に声をかける

(注意すべきポイント)

「先に始めてるね」と言った後に、次のような余計な一言は言わないようにしてください。「先に始めてるね」と、この言葉だけで終わらせることが重要です。なぜなら、余計なことを言うと論点がずれて、別の問題が発生してしまうからです。

①「先に始めてるね。早くしないと遅刻するわよ」
②「先に始めてるね。いつまでぐずぐずしているの?」
③「先に始めてるね。お母さんの方が早いでしょ?」

また、「先に始めてるね」と言っても、子どもが実際に行動しないので、また「早くしなさい!」に戻ってしまう人もいます。子どももしつこく動かないのであれば、こちらもしつこく「先に始めてるね」を言い続けていきます。「早くしなさい!」をしつこく言うのではなく、「先に始めてるね」をしつこく言うのです。このことで実際に子どもが変わっていきます。ぜひ、試してみてくださいね。

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石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育専門家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4500人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、カフェスタイル勉強会Mama Cafe(累計1万3千人のママさん参加)、執筆、講演を精力的に行う。教育学修士(東京大学)。著書に『子ども手帳』『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』『子どもを育てる7つの原則』など国内30冊、海外13冊。音声配信Voicyでは「子育てランキング1位」の人気パーソナリティを務めている。

講演、執筆相談はこちらから。

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