中国自動車市場で「中国ブランド」のシェア7割に EV・PHV人気が追い風、外資は現地開発で反撃へ

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中国自動車市場の急速なEV・PHVシフトは中国メーカーが牽引してきた。写真はBYDのベストセラーPHV「秦PLUS DM-i」(同社ウェブサイトより)

中国の自動車市場で、中国ブランドの乗用車のシェアが上昇し続けている。

5月12日に中国汽車工業協会が発表したデータによれば、中国ブランドの乗用車の販売台数は2025年1月から4月までの累計で594万台に達し、前年同期比27.4%増加。(外資系ブランドを含む)乗用車の総販売台数に占める比率は過去最高の68.7%を記録した。

2021年以前まで、中国市場の主役は外資系の合弁メーカーであり、中国ブランドのシェアは4割未満だった。だがその後、中国市場でEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)の人気が急上昇したのを追い風に、比亜迪(BYD)、蔚来汽車(NIO)、小鵬汽車(シャオペン)、理想汽車(リ・オート)などの中国ブランドが一気に勢力を伸ばした。

ドイツ車のシェア13%に縮小

その結果、ドイツ系、日系、アメリカ系などの合弁メーカーは市場シェアを失い続けている。フォルクスワーゲン(VW)、メルセデス・ベンツ、BMWに代表されるドイツ・ブランドを例に取ると、2021年には中国の乗用車市場で20.6%のシェアを有していたが、2025年1~4月には13.2%に縮小してしまった。

新車販売のほとんどがエンジン車だった時代には、外資系メーカーは本国で開発したグローバルモデルを中国市場に導入し、仕様の一部をローカライズするだけで大量に売れた。

しかしEVやPHVが新車販売の主流になった現在の中国市場では、中国メーカー同士が新型車や新技術の投入競争を激しく繰り広げている。外資系メーカーのかつてのビジネスモデルはもはや通用しないのが現実だ。

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