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第1回 経営者はどうして広報の役割を勘違いするのか、「広報はタダでできる広告でしょ」という認識が判断をバグらせる

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この質問の答えで意外と多いのが「お金を払って自分たちの出したい情報を掲載するのが広告。それに対してタダで情報を掲載してもらえるのが広報」というものです。お金を払うか、払わないか、という点に限れば、これも間違ってはいない説明といえます。

確かに数百万円もするような広告費を出さずにメディアに自社の話題が露出することは魅力ですが、そこが広報の本質ではありません。メディア上で目にする情報に対し、一般的な読者は我々が考えているよりも遥かに懐疑的で、物事を批判的に見ています。例えば「この洗剤はよく落ちる!」という広告を見ても「そりゃ落ちませんとは広告に書かんわな」と内心冷ややかに見てしまうものです。

一方、消費者視点でモノの価値を評価する記事において「この洗剤はよく落ちることがわかった」と書いてあったとしたらどうでしょうか。その洗剤メーカーとは縁もゆかりもない、なんなら批判記事を書くかもしれないメディアが褒めている、ということから、「信頼できる情報」という受け止めになります。同じように認知を広げる活動ではありますが、この違いが広告と広報の違いです。

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