では、なぜ今になって巨額の損失計上に踏み込んだのか。日産関係者によれば、「経営体制の変更が大きい」という。
日産では業績悪化やホンダとの経営統合協議の破談により、2019年から社長兼CEOを務めていた内田誠氏がこの3月末で退任。4月に商品企画畑のイヴァン・エスピノーサ氏が社長兼CEOに就任した。
内田体制では構造改革の具体化は遅々として進まず、損失額の確定も遅れていた。が、エスピノーサ社長は社長就任直前の3月25日に報道陣に対して「関税の逆風や地政学的なプレッシャー、為替も不安定とさまざまなことが同時期に起きている。これに対応するために、より深く積極的にターンアラウンドの対策を取っていかなければならない」と語っていた。
今回の大幅下方修正に際しては「私たちは困難な状況に直面しているが、潤沢な財務基盤と強力な商品ラインアップがある。今後も強い意志を持って、日産の再建に取り組む」とコメントを出している。
ただし、これで日産が業績のV字回復をはたせるかというとかなり厳しいと言わざるを得ない。
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