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知らないと損をする《学生アルバイトの年収の壁》2025年からの新制度の”課税のボーダーライン”をFPが徹底解説。壁は全部で4つある!

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  • 氏家 祥美 ファイナンシャルプランナー、ハートマネー代表
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「最後の壁」所得税負担が始まる“160万円の壁”

最後に、学生本人の所得税について見ていきましょう。

2025年からは、勤務先からの給与が160万円以上になると、所得税を負担することになりました。2024年までは年収103万円以上からだったので、大幅な引き上げとなります。

給与所得者の所得税計算の仕組みも、ここでかんたんに解説しておきましょう。

所得税は前述の通り、所得に所得税率(5~45%)をかけて計算します。会社から支払われる「年収」に対してではなく、年収から必要経費などを差し引いた「所得」に対して所得税がかかります。

自営業者は確定申告時に売り上げからさまざまな必要経費を差し引いて所得を申告しますが、給与所得者は、みなし必要経費として年収から「給与所得控除」を差し引いて「給与所得」を計算します。

つまり給与所得者の場合、ざっくり言うと、

所得税額=(年収-給与所得控除-基礎控除など所得控除)×所得税率

となります。

給与所得控除は年収に応じて計算されますが、最低保証があります。税制改正前は、給与所得控除の最低保証額は55万円でしたが、今回の改正では65万円になりました。

「基礎控除」は、税制改正前は48万円(年収2400万円以下)でしたが、今回の改正により、年収200万円以下については95万円となりました。

学生アルバイトを含む給与所得者は、年収が200万円以下であれば給与所得控除65万円と基礎控除95万円を年収から差し引けるため、これらを合算した160万円以下に年収が収まれば、所得税がかからないことになります。

つまり、学生アルバイトの所得税負担の壁は年収160万円と言えます。

おさらい
年収110万円超 住民税がかかる
年収130万円超  親の健康保険の扶養から外れる
年収150万円超  親の所得税負担が増える
年収160万円超  本人に所得税がかかる

税や社会保険制度は複雑ですが、制度を正しく理解すれば、無駄なく“学業とアルバイト”の両立ができるようになります。本記事がその一助になれば幸いです。

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