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台湾が抱える安全保障と少子化のジレンマ(後編)。厳しい住環境、人材流出・・・。社会や歴史を無視した有事論だけでは不十分

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その結果、柯氏は若者層の支持を獲得して総統選で第3位ではあったが得票率26%と善戦した。民衆党は立法院で8議席を獲得して2大政党をともに過半数割れさせ、キャスティングボートを握る存在となった。

台湾の大手経済誌『今周刊』と財団法人・家庭計画協会が合同で実施した「2021年台湾出生意欲大調査」によれば、「将来、子どもを持ちたいと思わない」と回答した15~49歳の男女の53%が、その理由に「経済的な不安」を挙げた。

その最たる要因が、長らく続く不動産投資ブームによる住宅価格の高騰だ。同調査の回答者全体の37.7%が「住宅購入のために結婚を遅らせることを検討している」とし、また36.9%が「住宅を購入するために子供を持たない、もしくは子どもの数は少なくしたい」と回答した。

幼稚園の前に夜市の露店が出ている

これは、台湾では「家は財産」という考え方が強いからと説明されるが、それよりも賃貸物件の条件が良くないことがある。一般的な4~5階建てのアパートは築40年以上の建物が多く、東京のワンルームの平均家賃8万円程度の部屋でも風呂や台所、エレベーターがないことが多いという。

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