アキュセラ、近く新たなパイプラインを発表 経営復帰から5カ月の窪田良CEOに聞く

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ちょうどタイミングもよかったのかもしれません。眼科領域の製薬会社が、最近大手ファーマに次々に買収されて、眼科に特化した企業ではなくなってしまった。眼科に命を賭けたい人たちにとっては、他の領域もあるメガファーマに取り込まれて「one of them」になってしまうのは、士気の点でマイナスです。技術も人も、ルーカスのような「世界中の技術を知っている人」についてくる。こういう世界の中核にいる人たちがわれわれのチームに加わってくれることで、若い人たちの士気の向上にもつながっています。

まったく新たなパイプラインが近く登場

窪田良(くぼた・りょう) 1966年生まれ。慶応大学医学部卒、医学博士(MD、Ph.D)。緑内障原因遺伝子「ミオシリン」を発見。虎の門病院、慶応病院で臨床経験を積んだのち、2000年からワシントン大学助教授。02年、シアトルでアキュセラを設立。14年12月取締役会の対立からCEOの座を追われるが、15年5月奪還し現職。著書に『「なりたい人」になるための41のやり方』(サンマーク出版)、『極める人ほどあきっぽい』(日経BP)

――これから新しいものがどんどん出てくる?

エミクススタト塩酸塩の適応拡大も進めますが、この数カ月のうちにまったく別のものをいくつか見える形で出せると思います。角膜、網膜などすべて目に関わる疾患の治療薬で考えています。

エミクススタト塩酸塩の欧州での開発についてはパートナーを探していますが、ここのところ問い合わせも増えています。われわれとしては、米国での治験の進捗具合を見ながら、できるだけよい条件となるように交渉を進めたいと思っています。

製造は、治験薬を委託しているCMO(医薬品製造受託機関)がありますので、自前で工場を持つつもりはなく、創薬に特化したビジネスモデルでやっていきます。

(本拠を置く)米国での上場なども、メリットとデメリットのバランスを考えながら慎重に進めていくつもりです。上場すれば、必ずM&Aの波にさらされますから。

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