「無能な上司」ばかりと感じる人に欠けた視点 上司の苦手分野を補うように動いてみると…

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そこで、理想を実現するために必要なスキルや考え方の断片を組み合わせ、自分のなかでロールモデルをつくりましょう。それはツギハギだらけかもしれませんが、その人物像が5年後、10年後に自分がなりたい姿です。

理想のロールモデルをつくる方法として、具体的に「誰の、どの部分がいいと思ったのか」を一度書き出してみてください。

「◯◯先輩の気配りは素晴らしい」

「同期の△△さんの発想はいつも群を抜いている」

「□□上司のしつこさは粘り強さとして見習うべきだ」

こうして身につけたいスキルを一つ一つ拾っていきます。

具体的に一覧にまとめる

結局、会社は思うように動かない。 上手に働く人の社内コミュニケーション
『結局、会社は思うように動かない。 上手に働く人の社内コミュニケーション』(総合法令出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「誰のどの部分を見習いたいのか」「どのレベルまで自分を高めたいのか」を具体的に一覧にまとめてみてください。その一覧表が完成すれば仮想ロールモデルは明確になります。

もし身近なところに断片を持っている人がいないと感じたら、社外の人や著名人を参考にしてみてください。本を書いている人から学んでもいいし、有名なリーダーの仕事のやり方からヒントを得てもいいんです。

そして、ぜひ、その人たちの仕事ぶりに触れながら学ぼうという意欲を持ってください。

そうすれば、少しずつであってもロールモデルに近づいていることを実感できるようになります。

下地 寛也 コクヨ株式会社ワークスタイルコンサルタント、エスケイブレイン代表

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しもじ かんや / Kanya Shimoji

1969年神戸市生まれ。1992年文房具・オフィス家具メーカーのコクヨに入社。デスクや会議室の配置などの「分け方」を研究したことをきっかけに、社会のさまざまなコト、モノ、サービスの「使いにくい」「わかりにくい」といった問題点は「分け方」で「しやすい」に変えることができるという提案をするように。現在はコーポレートコミュニケーション室の室長と同時に新しい働き方を模索して複業ワーカー(エスケイブレイン代表)としてのビジネススキルに関するセミナーや講演、YouTube動画配信などの活動も積極的に行っている。著書に『考える人のメモの技術』(ダイヤモンド社)、『プレゼンの語彙力』(KADOKAWA)など。

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