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中国が本格化させる「人民元国際化2.0」の中身。3月の全人代で外された「稳慎」の文字、デジタル人民元は世界初の利子付与

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3月12日に中国・北京の人民大会堂で行われた全国人民代表大会の閉幕式。中段に習近平国家主席(中央)、李強首相(右)、王滬寧中国人民政治協商会議主席(左)(写真:Bloomberg)
2026年1月下旬、投資家ミッションの一員として欧米などのエコノミストとともに訪中し、国際機関・政府・民間の専門家と意見交換を行った国際協力銀行外国審査部の谷村真参事役・シニアエコノミスト。経済の強さに静かに自信を深める一方、人民元国際化の第2幕が開こうとしている「現在地」について同氏が寄稿した。

中国では、国内製造業の高い技術力と輸出の牽引役が政府の思惑どおりに進んでいるとの自負があり、消費を中心とした内需の弱さは相対的に重視されていないようだ。ヒアリングを行った現地政府・民間エコノミストの間では先行きに強気の見方が主流であった。

国際協力銀行のスタッフが最新の世界情勢について解説

実際、地方政府が関与するスタートアップ施設を訪問したところ、人型ロボットの実演や立派な施設を目の当たりにした。官主導で創業資金の提供、大学の設立、インフラ整備を進め、ビジネス・エコシステムを構築する姿は、われわれ参加者に強い印象を与えた。

筆者は2024年6月にも同様のミッションに参加したが、前回との最大の違いは、意見交換先の多くが人民元の国際化に言及したことである。

世界的にアメリカドルの信認が揺らぐ中、中国が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入で先行している状況も踏まえ、CBDCを活用したクロスボーダー決済で「国際標準」を確立したいという強い意欲が中国には存在する。

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