サッポロビールの「黒ラベル」は2024年、過去10年の中で年間販売数量の最多記録を更新した。

武内亮人さんはサッポロビールで10年以上続くマーケティングの礎を築いた(撮影:梅谷秀司)
会社を動かすのは現場のビジネスパーソンだ。人気商品やサービスが生まれた背景、新たな挑戦の狙いとは。本連載では、その仕掛け人を直撃する。
サッポロビールの看板商品「サッポロ生ビール 黒ラベル」の販売が好調だ。
2026年まで段階的に実施されているビール減税の後押しもあり、2024年の販売数量は1721万ケースと直近10年で最多となった。
特に注目すべきはビール離れが進む若者から支持が高いことだ。2024年の購入者数は2014年比で2倍に増えたが、そのうち20代のみで6割以上増加している。競合他社の商品では20代の購入者数が同じ期間で約2〜3割減少しており、若者に限れば、黒ラベルの“独り勝ち”ともいえる。
その裏側には、あるマーケターの思い切った戦略があった。
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