ホンダ「N-VAN e:」変わらぬ美点とBEV化の恩恵 意見がわかれる電気自動車に新たな価値を創造

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2024年(1~12月)における販売台数20万6272台(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会調べ)で、登録車を含む新車販売台数1位を獲得したホンダのN-BOX
2024年(1~12月)における販売台数20万6272台(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会調べ)で、登録車を含む新車販売台数1位を獲得したホンダのN-BOX(写真:本田技研工業)

これはセミキャブオーバータイプの商用バンを持たないホンダが編み出した策であり、ビジネスユーザーだけでなく、趣味の相棒としてN-VANを使いたいと思わせるには十分なものとなっていた。

また運転姿勢やシートもN-BOX譲りのものとなったことで、セミキャブオーバータイプの商用バンにありがちな窮屈な運転姿勢を強いられることがないというのも、ビジネスユーザーにも一般ユーザーにも嬉しいところだろう。

このように多くの美点を持つN-VANだが、その美点を損なうことなくBEV化がなされたN-VAN e:は、荷室スペースはほぼガソリンモデルと変わらぬスペースとフレキシブルさを持っている。

電動化による付加価値

純正アクセサリーの外部電源入力キットを装着すれば、窓やドア、テールゲートを閉めたままでも車内で電化製品の使用が可能になる
純正アクセサリーの外部電源入力キットを装着すれば、窓やドア、テールゲートを閉めたままでも車内で電化製品の使用が可能になる(写真:三木宏章)

それに加えてBEVとしたことで、駆動用バッテリーの電力を走行だけでなく、外部へ給電することも可能とし、ディーラーオプションで用意される「外部電源入力キット」を使用すれば、外部から電源を共有して車内で家電が使えるようになるだけでなく、自車の駆動用バッテリーから電力を供給して車内で使用することも可能となるのだ。

つまりN-VAN e:が移動可能な部屋になるというワケで、趣味の時間はもちろん、仕事に使う際でも駐車スペースさえ確保すれば、どこでも愛車を事務所にすることもできるため、筆者のようなフリーランスの人間にとっては非常に魅力的に思えてくるのである。

N-VAN e:の荷室にテーブルと椅子を設置して移動オフィスとして活用できるキットも販売されている
N-VAN e:の荷室にテーブルとイスを設置して移動オフィスとして活用できるキットも販売されている(写真:三木宏章)

搭載される駆動用バッテリーは29.6kWhと、このクラスの車両としては大容量で、カタログ上の航続距離も245kmと個人的には十分なもの。

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