住宅ローン「団信」特約、後悔しない選び方の極意 「特約を付ければよかった」後悔する人が多数

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このように多種多彩な団信や特約などのラインナップがあるが、注意したい点もある。

まず、金融機関によって利用できる団信や特約が異なることだ。それぞれの金融機関で自行の特徴を出すために、多くのラインナップからいくつかを選んでいる。A行にある特約がB行にはないということもある。保険料の金利上乗せについても、金融機関によって異なるので注意したい。

たとえば金融機関によっては低金利を売りにしているところもあれば、手厚さを売りにしているところもある。そのため、団信の特約に金利の上乗せをしない代わりに、たとえばがん団信に加入してもローン残高の半額しか保険金が支払われないという場合もあるのだ。

また、金融機関はさまざまな保険会社から保険商品をチョイスするので、同じ名称でも保険会社によって、条件や内容が異なる場合もある。がんの保障はどの金融機関でも同じ、とは限らないので、詳しく確認したほうがよいだろう。

借りる個人によっても条件が変わる場合もある。そもそも団信の加入には、健康状態の告知などが求められるので、健康状態によっては加入できない場合もある。また、加入時の年齢制限を満50歳までとしている金融機関も多く、年齢によって上乗せ金利が変わる場合もある。

住宅ローンの団信を賢く選ぶには?

団信は、手厚くすればそれだけ安心というわけでもない。住宅ローンを完済した後は、保障が無くなるからだ。高齢になってから医療保険に加入すると、保険料が高額になるということもあるので、住宅ローンの返済中にどういったリスクに備えたいのかを考えたい。

リスクへの備えは、貯蓄に余裕があれば貯蓄で備えることができるし、一般的な生命保険や医療保険と組み合わせることもできる。総合的にリスクに備えるというスタンスで、団信の特約などを検討するのがよいだろう。

ただし、団信は返済途中の加入や解約、変更などができない。住宅ローンを選ぶ際には、適用金利はもちろんだが、合わせて団信の保障内容を見て選ぶというのがポイントだと思う。

山本 久美子 住宅ジャーナリスト

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やまもと くみこ / Kumiko Yamamoto

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「All About(最新住宅キーワードガイド)」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナーの資格を有す。

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