元テレ東・佐久間宣行への「人生相談本」が相次ぐ訳 地に足ついた"仕事術"が評価される納得理由
実際、現在フリーランスである佐久間の活躍を見ても、会社員時代に積み上げたテレビ東京との厚い信頼関係を感じる。『ゴッドタン』『あちこちオードリー』といった在局時からの担当番組の続投がそれを表しているどころか、同局との仕事はむしろ増えている。
昨年からスタートしたレギュラー番組『伊集院光&佐久間宣行の勝手に「テレ東批評」』がその1つ。他にも今年5月度にギャラクシー賞を受賞したバラエティ特別番組『日本怪奇ルポルタージュ』のMCや、毎年生中継される「隅田川花火大会」裏生配信の2年連続司会など、出役としての仕事もしばしば。テレ東にとって今や佐久間は、頼れるビジネスパートナーなのだろう。
会社員として長年勤め、組織で実績を築いた彼だからこそ、現在のフリーランスとしての華々しいキャリアにもつながっている。悩み相談に対する数々の回答も、彼の生きざまと並べて見て矛盾がないからこそ信用されているのだ。
原点は「誰でもできる仕事」だった
そんな佐久間にも、モヤモヤしながら過ごした若手時代はあった。入社1年目、深夜ドラマのADを担当していた頃は「つまらない上に激務」な仕事に対して、モチベーションを見出せずにいたという。
転機となったのは、撮影の小道具として必要な弁当作りの仕事。佐久間は監督からの無茶ぶりに不満を抱きながらも、ドラマの設定通り「サッカー部の女子マネージャーが、先輩にあげるお弁当」をリアルに作るべく、自分なりのアイデアを盛り込んで徹夜で弁当作りにはげんだ。
翌朝、その弁当のクオリティを見た監督は感動し、弁当をメインにしたストーリーに変更したという。「誰でもできる仕事」が「自分だけの仕事」に変わった、この出来事を境に仕事が楽しくなったと佐久間は語っている。
そんな彼の原点を踏まえて今日の人気を考えると、背筋が伸びるようだ。佐久間の語る仕事術は、世の社会人にプロとしてあるべき姿勢を教えてくれる。
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