「仕事の4割は地域活動」の不動産屋が人気のワケ 「困っている人のお役に立つ」経験で社員教育も

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「ポイントは、お金をかけるのではなく、できることをやること。自分たちの時間と労働はマイナスだと思っていません。もちろん、無理に義務化して活動しているわけではなく、社員にはライフワークの範囲で取り組める内容を、と伝えています。ライフワークとして取り組むうちに、自分たちで何でもできるようになります」(石井さん)

2024年5月に50周年記念イベントを開催したときの様子。老若男女、多くの人が集まった(画像提供/大里綜合管理)

住まいに困る人を所有物件と管理物件を中心に受け入れ

活動が広がったきっかけは20年前、大網白里市に本社の社屋を建てるために土地を購入したこと。広さは約200坪と、20人弱の規模の会社としては広すぎる印象ですが、活動の主軸が困っている人の「お役に立つ」ことなので、余裕のあるスペースは、さまざまな取り組みに活かされるようになりました。

大里綜合管理の社屋外観(画像提供/大里綜合管理)

訪れる人から「料理が得意で、昔はよく人にふるまっていたけど、今は家に誰もいないからつくることもなくなった」という話を聞けば、会社の2階を利用して社員に食事をふるまうレストランを始めます。そのうち、同じように食事を提供したい地域の主婦が日替わりでレストランを営む「ワンデイシェフレストラン」として、地域の人たちが集う店になりました。

大里綜合管理の社屋の2階はレストランになっている。最初は社員のためのものだったが、今では多くの人が訪れるように(画像提供/大里綜合管理)

また、社屋にあるグランドピアノを見た主婦が「私の娘は音楽大学を卒業したけど、活躍する場がないの」と漏らせば、1階の打ち合わせスペースを活用。5分でコンサートホールに変え、さまざまなコンサートを開催しています。

1階の打ち合わせスペースを活用してコンサートを実施。有料で月に数回、無料のお昼休みコンサートはほぼ毎週開催している(画像提供/大里綜合管理)
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