クールジャパン政策が再度脚光を浴びつつあるが、戦後の日本文化、とくにコンテンツ文化の興隆には日本SFの貢献がある。古くは小松左京や豊田有恒、近年では伊藤計劃や小川哲のように、SF作家の作品や思想は、漫画や映画、ドラマ、アニメ、ビデオゲーム、同人文化、オンライン文化といった形で、日本のコンテンツ産業から文化形成まで、さらには科学技術から思想に至るまで、陰に陽に影響を与えてきた。
激論に磨き上げられた日本SF
では、日本のSF作家・作品の先進性、独自性、批判性はどうやって培われ、磨かれてきたのか。そこにはSF作品や作家に対して鋭く分析し、論を立て、ときには激しく議論してきたSFコミュニティー、とくに評論家たちの力がある。作家も読者も大きな情熱を持ち、その熱量ゆえに激しい論争も起きる。
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